ビッグ・ノーウェア ジェイムズ・エルロイ



ビッグ・ノーウェア〈上〉 (文春文庫)  ビッグ・ノーウェア〈下〉 (文春文庫)


1950年のL.A.。大陪審のアカ狩りの捜査で昇進を狙う警部補。その捜査に加わったのは猟奇殺人を追う保安官補とお金のために否応無しの元警官。アカ狩りと殺人事件に3人3様の思惑がからみ行き着く先は…。


「LA四部作」の2作目。
ジェイムズ・エルロイはやはりなかなか読み進めない。一気に読めるのは最後だけだった。
一般的な善悪は無意味に思え、正義は何だかわからない世界。猟奇殺人だけでも異常だし、過ごしている日常から見たらとんでもない世界だ。じわじわのっぴきならない状況に向かいつつ真相に近づき、真相に近づくつれさらにのっぴきならない状況になっていく感じがたまらない。
なんだか圧倒されてしまった感じ。たまに読むからいいのかもしれないけど、おもしろかった。
アカ狩りはあまりよく知らないので最後まであんまりピンとこず。
3作目の「LAコンフィデンシャル」にきっちり続いている感じで終わっているようなので、次は映画公開時に読んだ「LAコンフィデンシャル」をもう1度読むか、「ホワイト・ジャズ」を読むか迷うところ。