ケルベロス第五の首 ジーン・ウルフ



ケルベロス第五の首 (未来の文学)

地球より彼方に浮かぶ双子惑星サント・クロアとサント・アンヌ。かつて住んでいた原住種族は植民した人類によって絶滅したと言い伝えられている。しかし異端の説では、何にでも姿を変える能力をもつ彼らは、逆に人類を皆殺しにして人間の形をして人間として生き続けているという…。「名士の館に生まれた少年の回想」「人類学者が採集した惑星の民話」「尋問を受け続ける囚人の記録」という三つの中篇が複雑に交錯し、やがて形作られる一つの大きな物語と立ちのぼる魔法的瞬間?“もっとも重要なSF作家”ジーン・ウルフの最高傑作。



「デス博士の島その他の物語」と一緒に図書館で借りた「ケルベロス第五の首」。「ケルベロス第五の首」は3つの中編でそれぞれがまったく違う形式。最初の2編はまだよかったけど、日誌や証言の採録のコラージュの最後の話でもうわからなくなって、結局最初の話のページをめくることになった。最初の話を再び読むとあれっ?と思うか箇所がいくつかあって、そうなのかと思うものの、やはりわからない。もう少し気合を入れてよむべきだったか。
「デス博士の島その他の物語」を先に読んで正解だったと思うけど、傑作云々を語れるレベルにいない。
一つのはずの真実もアイデンティティも読み取れず曖昧なのだけれど、読むのはおもしろい。他の本では体験したことない感じ。
困ったのは傴僂男(せむし男)や襤褸(らんる、ぼろ)など読めない漢字。寝る前に本を読んでいて読めない漢字がでてきたら、もうそのままにするしかない。
http://www001.upp.so-net.ne.jp/mercysnow/Reading/fhc/