クライム・ウェイヴ ジェイムズ・エルロイ



クライム・ウェイヴ (文春文庫)


1999年に短編やエッセイなどアメリカの雑誌「GQ」に掲載されたものをまとめたもの。2000年に翻訳されて今年文庫化された。文庫化されたから買った、というのではなく解説が柳下毅一郎氏だったので買ってしまった。
この本、カーティス・ハンソンに捧げられている。もちろん映画「L.A. コンフィデンシャル L.A. Confidential 」の監督。(「L.A. コンフィデンシャル 」と「羊たちの沈黙 Silence of the Lambs」はホントによく出来てる映画だと思う)
序文はGQ編集長のアート・クーパー。
内容は「マイ・マザーズ・キラー」と未解決殺人事件の犯罪ノンフィクション、O.Jシンプソン事件、映画「L.A. コンフィデンシャル」とカーティス・ハンソンの話など、飽きずに読めた。
アコーディオン弾きのディック・コンティーノとハッシュハッシュ誌のダニー・ゲッチェルを主人公にした3つの短編は短編にもかかわらずやはりカオス。
独特の文章になかなか慣れず、登場人物の名前もうまく頭におさまらずという始末。独特の世界に慣れてきたと思ったら、3つの短編を読み終えていたという感じ。読んだのは「L.A. コンフィデンシャル」だけだから、しかたないか。
とにかく序文から訳者あとがき、解説まで面白かった。読み終えて、まずは「ブラック・ダリア」を読まなきゃと思っているところ。