第三の眼 (ハヤカワ・ミステリ文庫)  ケイ・ノルティ・スミス

1981年のアメリカ探偵作家クラブ賞(最優秀処女長編賞)受賞作。古いな〜。amazonにないところをみると廃刊?新幹線の中ででも読もうと買って積んだままの本から題名を見ずに選んだ本。

大統領候補のブレーンも務める著名な社会科学者が謎の転落死を遂げた。直前に彼と口論していた女性記者のアーストリッドに殺人の容疑がかかるが、彼女は事故を主張するばかりか、逆に驚くべき告発をする。死んだ社会科学者は、悪魔的な第2の顔を持っていたというのだ。アーストリッドの無実を信じ、かつての恋人であるデイモン刑事は捜査を開始するが…。アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀新人賞受賞の緊迫のサスペンス。

容疑者と刑事が元恋人同士というのはありがちな設定だし、緊迫のサスペンスとは言えないと思う。前半はキャラクターの詳細や伏線でなかなか進まなかったけれど、他の設定はちょっとかわっていたしこういうのは結局最後はどいういうことか知りたいので読んでしまう。往復する間には読めなかったけれど、途中で読むのをやめたくなるような本ではなかったというだけでもよかった。読んだあとは大きな驚きもない代わりに、なーんだ、つまらないと思ったわけでもなく暇つぶしにはなった。