Something Wild サムシング・ワイルド

mattsmood2005-07-10

ジョナサン・デミ監督の1986年の映画。
DVDを買ったまま見ていなかったので久しぶりに見た。
主演はジェフ・ダニエルズメラニー・グリフィス、そしてレイ・リオッタ。87年のゴールデン・グローブ賞に3人ともこの映画でノミネートされた。


ストリーはワイルドな女ルル(メラニー・グリフィス)が昇進を控えたニューヨークのエリートビジネスマンのチャーリー(ジェフ・ダニエルズ)を(ほぼ)拉致して連れて行く先は週末の高校の同窓会…、という見方もある。


同窓会に連れて行くためだったの?と思ってしまうが、もちろんそれだけでは終わらない。とにかくストリーが変わっている。ジェフ・ダニエルズが演じるのはエリートかもしれないが雨も降ってないのに傘を持ち、クリスマスの貯金をしていたりと冴えない保守的な男。でも変な女に巻き込まれて変わっていくこの映画のジェフ・ダニエルズが大好き。レイ・リオッタが演じるのはわりとイメージそのままの切れやすい危ない男。レイ・リオッタは「ハンニバル Hannibal」の頭パッカーンが思い浮かぶとちょっとかわいそうだけど、一番のはまり役だと思うのは映画「グッドフェローズ Goodfellas」で、印象に残っているのは「フィールド・オブ・ドリームス Field of Dreams」のシューレス・ジョー役だな。監督のジョン・ウォーターズもちょこっと出演。変わったところではジョナサン・デミ監督の母親とデヴィッド・バーンの母親の共演。同窓会のシーンで演奏しているバンドはThe Feelies。音楽もこの映画のいいところ。音楽担当はLaurie AndersonとJohn Cale。映画はChip Taylorの曲"Wild Thing"をテーマ曲にしたロード・ムービーともいえるかも。オープニングのDavid ByrneとCelia Cruzの"Loco de amor"もエンディングのSister Carolの"Wild Thing"も"Wild Thing"をモチーフにした曲。
あまり人にはわかってもらえないけれど、この映画が一番好きな映画だ。DVDに国内版のビデオ、アメリカ版のビデオ、サントラのCDとアナログ盤(カット盤だけど)と揃えているのはこの映画だけ。この映画は名作とは言えないし、もともと巻き込まれ型の話は好きだけど何故好きなのかもよくわからない。ドーソンの「Road House」みたなもんだなぁと思う。amazonのDVDの画像を使おうと思ったらナシで、サントラ盤は検索してもない。amazon.comでもサントラ盤は試聴ができるけどマーケットプレイスでしか買えないといった感じ。ちょっとさびしい気もするけれどこんなものかなという気もする。


同窓会といえばあと2作好きな映画がある。

GROSSE POINTE BLANK ポイント・ブランク 殺し屋の憂鬱 (1997)



ポイント・ブランク [DVD]  Grosse Pointe Blank: Music From The Film Grosse Pointe Blank (Volume 2) (1997 Film)


劇場未公開のジョン・キューザック主演のオフビートなコメディ。ジョン・キューザックはわりと好きなので。
一匹狼のプロの殺し屋マーティン(ジョン・キューザック)が同窓会に出席するため10年振りくらいに故郷に帰という話。
殺し屋にも高校時代があるわけねー、という感じで殺し屋が同窓会に行くという発想はおもしろい。マーティンのライバルの殺し屋はダン・エイクロイドだったりするので笑いも有り。マーティンの昔の彼女デビー(ミニー・ドライヴァー)は地元のラジオ曲でDJをしているのだけど、Echo& The Bunnymenの"Killing Moon"をかけたりしている。音楽はThe ClashThe SpecialsThe Jamといった懐かしい音楽でサントラも2枚出てる。


まだ今みたいにamazonを利用していない頃、アメリカにいる友人に頼んで帰ってくる時にサントラを買ってきてもらった。CDを受け取った帰り道、車の中で聴いていたラジオから流れて来たのはDavid BowieQueenの"Under Pressure"。この曲はサントラに入っていたなと思い、たまにはこんなこともあるよね、と思って聴いていた。でも曲が終わって外人のDJが声高らかに叫んだのは、「GROSSE POINTE BLANK!」。この映画のタイトルだった。こんな偶然もあるのだ、と本当に驚いたので忘れられない出来事。

Romy And Michele's High School Reunion ロミー & ミッシェル (1997)



ロミー & ミッシェル [DVD]  Romy And Michele's High School Reunion: Original Soundtrack More Music From The Motion Picture Romy And Michele's High School Reunion


映画公開時のタイトルは「ロミーとミッシェルの場合」。
ミラ・ソルヴィーノとリサ・クードロー(「フレンズ」のフィービー)のオバカコメディ。
一緒に暮らす幼なじみのロミー(ミラ・ソルヴィーノ)とミッシェル(リサ・クードロウ)は高校の同窓会があるのを知り行くことにするが、卒業して10年経って結婚もしていないし定職にもついていない。そこで2人はキャリア・ウーマンを装って出席するという話。
本当は賢いミラ・ソルヴィーノのオバカ役がかわいい。アラン・カミングはこの映画でも変な役。最後のアホらしすぎるダンスはもう笑うしかない。結局自分らしいのが一番、と気持ちよく笑えるコメディで大好き。
こちらも音楽は80年代のヒット曲満載でサントラ盤が2枚出てる。ジャケットを見ると「ポイント・ブランク」も「ロミー & ミッシェル」も2枚目は反転した写真。なんでだろう?
こちらはサントラ盤を持っていないけれどビデオは保存中。