イカとクジラ The Squid and the Whale

「イカとクジラ」がやっと公開。
「死ぬまでにしたい10のこと My Life Without Me」が好きだったので「あなたになら言える秘密のこと The Secret Life of Words」と迷ったけれど、観たのは「イカとクジラ」。
ウェス・アンダーソン監督の「ライフ・アクアティック」で共同脚本家として参加したノア・バームバックが監督。ウェス・アンダーソンはこの映画ではプロデューサー。去年のアカデミー賞に脚本賞でノミネート。
小さい話で上映時間が短いわりにはかなりのインパクトがあった。
スティーヴン・キングが2005年のベスト映画にあげ「恐ろしい映画」と絶賛したそうだ。


80年代半ば、ブルックリンに住む高校生が主人公。
売れない作家で教師の父と作家として認め始められた母に離婚を告げられ、主人公と弟（12歳）は父と母の家を毎日行ったり来たりする生活を強いられる。多感なティーンエイジャーにとってはとんでもない生活。おかしくならないわけがない...。


音楽も会話に出てくる映画や作家も興味深い。
主人公の高校生はジェス・アイゼンバーグ。（知らない）。
父親役はジェフ・ダニエルズ。ジェフ・ダニエルズは「サムシング・ワイルド Something Wild」に出ているだけで好きなのだけど、今まで見た中で一番情けない役かも。床に落ちたハンバーグを子供に食べさせたり、主人公とそのガールフレンドを連れて行った映画は「ブルー・ベルベット Blue Velvet」だし、教え子の女の子を同居させたりとムチャクチャ。
母親役はローラ・リニー。母親は父親に比べればましかなと思ったけど、子供に浮気をしていた話をしたり。
トラウマで行動が異常になって学校でとんでもないことをする弟役はオーウェン・クライン。ケヴィン・クラインとフィービー・ケイツの息子。ノア・バームバックの奥さんのジェニファー・ジェイソン・リーとフィービー・ケイツが仲良しで（「初体験リッジモント・ハイ Fast Times at Ridgemont High」で？）オーディションを受けて出演が決まったらしいけど、いいの、こんな役？
母親と付き合い始める弟のテニスコーチにウィリアム・ボールドウィン。久しぶりに見た。
父親が手を出す教え子はアンナ・パキン。ジェフ・ダニエルズとアンナ・パキンは「グース Fly Away Home」では親子だったのに。


こういう映画はなんだか久しぶり。それとなく後をひく。母親はロビン・フッドのことを覚えていたんだろうか？


http://www.sonypictures.jp/movies/thesquidandthewhale/